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伝統工芸品

若狭めのう細工

石工品 | 福井県 | 知る

若狭めのう細工は、福井県小浜市を産地とする、 「めのう」という石を使って細工した工芸品で、装身具、置物、茶碗、風鎮(ふうちん)などが生産されています。 めのうは通常1~10で表現される硬度が7(ダイヤモンドは10)と非常に硬く、彫刻の素材としてはきわめて特殊であると言われています。 若狭めのう細工では、雄鶏と雌鶏や鯉などの動物がよく題材にされます。それは、赤く燃え上がる炎のような発色を生かして表現されるにふさわしいモチーフだと言えるでしょう。このようなあざやかな発色は、世界的にも珍しい「焼入れ」という技術によって生まれます。もともと灰色の原石に熱を加えることで、鉄分が酸化して赤く発色するのです。「焼入れ」という技法がどのようにして発見されたのかはわかっていませんが、焚き火などで赤く変色する石があることを誰かが見つけ出したのではないかと言われています。また、もうひとつの魅力は、美しい艶とひんやりとした石肌のなめらかな手触りです。これは、「焼入れ」のあとに行われる「磨き」の作業によって出てきます。ろくろに取り付けた鉄ゴマに研磨剤の金剛砂(こんごうしゃ)をかけてめのうを磨くのですが、砂を少しずつ細かくしながら何度も何度も磨きます。

伝統工芸品

堺打刃物

金工品 | 大阪府 | 知る

「堺打刃物」と呼ばれる包丁は、大阪府堺市を産地とし、切れ味の良さから全国の料理人の包丁は90%以上が堺打刃物と言われるくらい、圧倒的な支持を得ています。 堺打刃物は今も600年の伝統が脈々と受継がれています。天文12年(1543年)、ポルトガル人によって鉄砲、たばこがもたらされました。16世紀の後半には、たばこの葉を刻む「たばこ包丁」が堺で作られるようになり、徳川幕府は堺に「極印」という品質証明の印を与え、専売を許可したことで、堺刃物の切れ味と名声は全国各地へと広がりました。江戸時代中期には、出刃包丁が出現し、その後用途に応じた様々な種類の包丁が作られるようになりました。

伝統工芸品

勝山竹細工

竹工品 | 岡山県 | 知る

勝山竹細工は岡山市内から車でおよそ2時間、岡山県の北部に位置する勝山町を産地とし、その技術は、どこの農家にもある米を運ぶかごである「みぞうけ」「大ぞうけ」「米揚籠」、「飯籠」などの竹籠をつくるのに利用されています。これらはどれも実用性が高く、お米などの穀物はもちろんのこと、野菜入れとして、また土砂を運ぶ際の土木作業用としても重宝されています。その他にも民芸品の「末広」や「どじょう籠」「びく」、また日用品として「くず籠」「パン籠」「盛り籠」、そして茶室によく似合う「花器」など、さまざまなデザインのものが時代のニーズに合わせて作られています。

伝統工芸品

津軽塗

漆器 | 青森県 | 知る

青森県弘前を中心に作られてきた日本最北端の伝統漆器「津軽塗」。江戸時代元禄から300年以上の歴史があります。その始まりは津軽藩のお抱えの塗師池田源兵衛が苦心の末、従来の漆塗の技法から地域性にあった技術を生み出したことにあり、明治時代初頭から産業として発展してきました。 津軽塗の特徴として、非常に耐久性がよく重厚な美しさがありますが、これは塗っては研ぐ塗っては研ぐという作業をひらすら繰り返す「研ぎ出し変わり塗り」といわれる技法が使われているからです。馬鹿がつくほど丁寧に何度も繰り返し行われることから「馬鹿塗り」とも呼ばれるほどです。今では大変手間のかかる技法のため、他地方ではすでにほとんど使われなくなっていると言われています。

伝統工芸品

紀州箪笥

木工品 | 和歌山県 | 知る

紀州箪笥は和歌山県和歌山市で生産されている桐箪笥です。桐材特有の上品な木肌と美しい木目模様を生かした桐箪笥は、デザインもシンプルで繊細な美しさが漂い、機能的にも軽く耐湿性に優れているなど衣服の収納には最高の箪笥とされており、世代を越えて引き継がれる最高級の家具として今も愛されています。中でも紀州箪笥は、火にも水にも害虫にも強く、また蒔絵をほどこしたものや端正なデザインのものなど、その技術と美意識が大阪をはじめとし、全国的にも高く評価されています。 紀州における桐箪笥づくりの歴史については、定かなものはありませんが、「南紀徳川史」には、江戸時代後期に、落雷によって和歌山城の天守閣等が炎上し、天守閣再建の際に、長持等の箱物家具が作り直されたという記述があります。また、和歌山県各地の町家からは、19世紀中頃の古文書や箪笥が発見されており、それらは当時武家以外でも婚礼調度品としての箪笥が和歌山で作られていたことを示唆しています。

伝統工芸品

箱根寄木細工

木工品 | 神奈川県 | 知る

箱根寄木細工は、色合いの異なる50種類以上の天然の木を使って作られ、その製品は箱、引き出し、盆、皿、茶托、小箪笥、装身具として主に使用されています。現在、神奈川県の小田原市、足柄下郡箱根町で生産されています。 箱根寄木細工の特徴である矢羽根、三桝(みます)、乱寄木、ウロコ、剣花、紗綾形(さやがた)などの幾何学模様や茶や白や黒、黄や赤の色はすべて違う種類の木を組み合わせて表現されています。それは多種多様な木々を擁する箱根の山が生み出した、精緻な工芸品であり美術品というほかありません。 箱根寄木細工は江戸時代後期に箱根山の畑宿で始められたとされ、初めのうちは乱寄木や単位文様による寄木細工が主流だったと言われています。それが明治時代の初めに静岡方面の寄木技法が入ってきて、これが連続文様の小寄木として確立されました。箱根は、緻密な手工芸の技法によって広く知られる、国内では唯一の産地となっています。

伝統工芸品

一位一刀彫

木工品 | 岐阜県 | 知る

一位一刀彫とは岐阜県の高山市、飛騨市、下呂市を産地とするイチイという木を使った彫刻品で、茶道具や置物、お面などが作られています。年輪が細かく、まん中が赤くて(赤太)、外側が白い(白太)というイチイの木の特色を生かして彫刻されています。一位一刀彫は、江戸時代末期、彫刻の名人といわれた松永亮長(すけなが)が飛騨地方の象徴であるイチイ材に根付(ねつけ)彫刻と呼ばれる独特の彫刻を施したのが始まりと言われています。それ以来、飛騨を代表する彫刻として、色をつけないで天然のイチイの木の細かい年輪、木目の美しさ、赤太と白太の色の違いなどを生かし、彫った跡を鋭く残すという独特の形がつくられ、現在に受け継がれています。一本の木から作られる置物やお面のモチーフになるのは、干支の動物や仏像などが多く、これらの細かな表情が、約100本の彫刻刀を使い分けることによって表現されています。一位一刀彫と呼ばれる所以とも言われる、「一刀一刀魂を込めて彫る」ということが迫力となって表れていると言えるでしょう。また、年月とともに木の色が茶褐色にかわり、つやが出てくるというのもイチイの魅力です。作られた時期によって、同じイチイという木でできているとは思えないほど色艶が違うのです。

伝統工芸品

東京染小紋

染色品 | 東京都 | 知る

もともと江戸小紋と呼ばれてきた東京染小紋は、染物のひとつで、今では女性の着物地、羽織として使われています。小紋は、型染の文様の種類で、細かい模様染めを意味しており、東京染小紋は、手彫りの伊勢形紙を用いて染められています。渋くて深い落ち着きのある色と、遠目で見ると無地のようでありながら、手にすると細かな柄によって、江戸っ子の「粋の世界」を表現していることが、東京染小紋の特徴と言えます。小紋の始まりは室町時代に遡りますが、広く染められるようになったのは、江戸時代に全国から集まる大名の裃(かみしも)の染めを行うようになってからのことです。初めは武士だけの裃小紋でしたが、江戸時代中期には、町人文化の自由で粋な感覚を受け、庶民の間でも親しまれるようになり、発展しました。

伝統工芸品

京友禅

染色品 | 京都府 | 知る

日本の着物の代名詞になっているといっても過言ではない「京友禅」。気高く、ゆかしい京の美意識が映しだされるこの染色工芸は、着物としてはもちろんのこと、和服のコートや羽織としても使われています。京都市、宇治市、亀岡市などが主な産地となっています。染色技法は8世紀から伝わり、手描友禅は江戸時代に、もともと扇絵師として活躍していた京都の宮崎友禅斉が、自分の画風をデザインに取り入れ、模様染めの分野に生かしたことで「友禅染め」が生まれたと言われています。色数が多く絵画調の模様を着物に染める友禅染は、町人文化の栄えた江戸時代の中期に盛んに行われるようになり、明治時代には、型紙によって友禅模様を染める「写し友禅染め」が開発されました。京友禅の工程は非常に多く、なおそれぞれの工程において高い技術を要求されるため、下絵から完成まですべて手掛ける人は現在では少なくなっているのが現状です。そこに描かれる絵柄は本来日本画の技法が元となっていることから、「花鳥風月」といった自然をモチーフにしたものが多いのですが現在では着る人の感性が多様化していることから、抽象的な絵柄も見かけられるようになりました。

伝統工芸品

宮古上布

織物 | 沖縄 | 知る

宮古上布は沖縄県の宮古島を産地とする織物で、着物地として使われています。麻織物ながら、麻とは思えないなめらかさ、しっとりとした上品なつや、糸は細く、絣模様は精緻で、織り上げた布はロウを引いたように滑らかな手触りで、通気性に富み、三代物と言われるほど丈夫で長持ちすることが特徴です。この宮古上布の魅力の秘密は、手績みの細い糸を使っていること、仕上げに「砧打ち」をすることだけでなく、細かな絣(かすり)模様にもあります。沖縄には様々な織物があり、それらは線で柄を作ることが多いのに対し、宮古上布は白い小さな十文字(十字絣)を無数に織り込んで、紺色の柄を浮き上がらせる、しかも総絣といって、花、亀甲、銭玉などの柄を布全体に繰り返し入れるのが特色です。この宮古上布は日本四大上布のひとつとされ、夏の着物の最高級品として、稀少品として、着物ファンたちのあこがれになっています。

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