調味料
調味料は世界各国において食文化の中でその土地でとれる食材に応じ、またそれぞれの国の人々の味覚に応じ様々な発展を遂げています。日本もその例にたがわず、元々は中国などから入ってきた材料・技術を元に、今日までの間に独自の製法が開発されてきました。日本において古来基本となってきた調味料は、塩・酢・酒・醤油であるとされています。特に塩と酢は重要視されていて、今でもその名残があり、味のバランスを「塩梅(塩と梅酢を足してできた言葉、“あんばい”と読む)」と言ったり、「塩加減」というのが料理において大切と教わったりとこの二つの調味料が特別であることを物語っています。また、日本の調味料に対する考え方は「余分な味を取り除き、食材本来のうま味を引き出す」という減算混合(引き算的考え方)が基本であるとされています。よって、日本の伝統料理・郷土料理は比較的味が薄く、淡白に感じる味付けのものが多く、素材おいしいところだけを楽しむ方向に発展してきたものが多いのが特徴といえるでしょう。例えば、昆布やかつをぶしなどを湯で煮ることで、その出汁だけを取り調味料で味を調えたお吸い物や、生臭さが残る魚を一度湯通しして、それを取り除きそこに必要最小限の味付けを加えた魚料理などはこの料理法の典型であると言えます。素材をそのまま使い、そのうまい成分もまずい成分も利用しながら調味料や他の食材を加えて味を調える加算混合の調理法とは明らかに一線を画します。このように、素材本来の旨味を最大限引き出すための味付け方法として日本の調味料というものは発展してきました。よって、調味料自体においても非常に繊細な味を求めれるようになり、日本を代表する調味料の醤油ひとつとってもその種類は、こいくち・うすくち・たまり・しろなどたくさんの種類があり、その製造方法においてもメーカーによってそれぞれ独自のものがあり、味も微妙に異なります。この微妙な味の違いを理解し、最も適切な調理法と調味料を使い、素材の最高の味を引き出すことこそ、日本料理におけるひとつの最高到達点であり食べる人もその料理人の腕を期待して、わざわざ店に足を運び料理を楽しむのです。そういった意味で日本料理は作り手の技術も当然のことながら、食事をする方の人にも繊細な味覚があるとより一層楽しむことができると言えるでしょう。さて、それとは違う方向で日本独特の発展を遂げてきた調味料が一方にあります。それが「旨み調味料」と呼ばれるものです。これは食材が持つ旨味を研究分析し、グルタミン酸を主成分に人工的に作り上げた調味料のことで、手軽に味付けができる調味料として様々なものが作られ、販売されています。このように、一方では素材の旨みをいかに引き出すかというテーマの中、自然素材を生かした繊細な味が要求される調味料、一方では手軽に旨みを作り出すため、科学的な技術により発展した調味料、食に対して世界的にも類を見ないほどこだわりがある日本の様々な食文化を、調味料を通して味わってみてください。






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