なまはげ
なまはげ
祭り | 秋田県 | 十二月 | みる ◢
なまはげは、秋田県男鹿半島の伝統的な民俗行事で、本来は小正月(陰暦の1月15日)に、神を迎えるための行事でしたが、現在は大晦日または1月15日に行われています。鬼の姿をした数人の青年が集落の家々をめぐり、悪事に訓戒(くんかい)を与え、災禍(さいか)を祓い(はらい)、祝福を与え去るというもので、同時に集落の人々の強いきずなを確かめあうという役割も果たしています。もともと、冬の寒さ厳しいこの地方で、何もせず、囲炉裏端(いろりばた)で暖をとっていると手足に火傷ができ、それをこの地方の方言で「ナモミ」と呼びますが、「ナモミ」があると怠け者の証拠だということで、「ナモミ」を剥いで戒める、というところから、「ナモミ剥ぎ」が「なまはげ」の語源とされています。
顔には、鋭い眼、耳まで裂けた口には鋭い牙がはみ出すという、非常におそろしい形相の仮面をつけ、ケデというわらで作られた蓑状の装束を全身にまとい、手足にもわらで編まれた「はばき」を付け、履物はわらぐつを履きます。持ち物は大きな出刃包丁と桶、御幣棒を携えています。包丁は、「ナモミ」を剥いで怠け者を戒めるためのもので、桶は酒を入れてもらい、山に持ち帰るためのものです。また御幣棒は悪霊を払うためのもので、山から手折ってきた自然木のまま、御幣をつけたものです。
このようないでたちで青年が二匹一組となって家々を練り歩きます。その時のなまはげの動作一つ一つにも昔からのしきたりがあります。むやみに家々に上がるのではなく、「先立(さきだち)」という役目をするものが、家主になまはげが来たことを告げてから家に上がります。家に上がると、なまはげはすぐに「しこ」を7回踏んでから、部屋を歩き回り、「ナマケモノのにおいがする」、「ナマケモノはいないか」などと荒々しい奇声をあげ、畳を強く踏みしめます。家の主人は荒れ狂うなまはげをなだめて、低姿勢で丁重にもてなし、お膳を添えます。なまはげはそのお膳の前で5回しこを踏み、「うぉーうぉー」とうなります。すると、家主が酒肴をすすめながら、様々な問答が交わされ、来年も豊作であるように祈願し、再び立ち上がり、またしこを3回踏んで歩き回ります。このようにしこを「七・五・三」と踏むのは、男鹿真山に伝わる昔からのしきたりで、しこを踏むことによって、その家の子供たちが病気やけがなどせず、幸福になれるようにという意味があるとされています。最後に、なまはげは主人から悪い子のかわりに餅や御祝儀を受け取って出ていきます。


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