うちやまがみ
内山紙
和紙 | 長野県 | 知る ◢
内山紙は国の伝統的工芸品に指定されている和紙のひとつで、長野県飯山市、下高井郡野沢温泉村、下水内郡栄村などで作られています。主な製品としては障子紙、永年保存用紙、加工書道用紙、紙加工品、一〆張りがあげられます。
内山紙という名は産地の地名が由来で、江戸時代初期に、美濃で製法を身に付けた職人が、自分の家で漉(す)いたのが始まりと言われています。豪雪地帯であるこの地は、冬になると農作業ができないという事情から、冬限定の仕事として発展しました。
ほかの地域では和紙づくりには川の水を使ってきたのに対し、ここでは雪に囲まれるという環境から、多量の雪で楮(こうぞ)を晒(さら)して白くする「凍皮」、雪晒し等、独特の技術が生まれました。内山紙の原料は、和紙原料の中で最も強くしなやかな楮だけを使用します。楮100%の紙は繊維が太く長くて強靱で、通気性、保湿力に優れており、日にも焼けないことから障子紙に適しています。また、同じ理由で長期間にわたって保存するための紙としても最適です。楮の原木から内山紙ができるまでには20~25程度の工程があります。良質な内山紙を作るためには原料の下準備、紙漉き、乾燥の工程が大切であるとされています。中でも紙漉き作業は紙の良し悪しを決める大切な作業です。また、トロロアオイという天然のノリは、夏場は腐って品質が変わりやすいので紙を漉くのは冬が最適と言われています。「流し漉き」は、手の切れるような冷たい水の中で、少しも手を止めることなく、常に前後左右に動かし続けなければならない過酷な作業です。このような厳しい寒さの中での作業によって良質の内山紙が生まれています。



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