しょうじんりょうり
精進料理
伝統料理 | 知る ◢
精進料理は濃い味付けをした小麦粉・もち米・落花生などで豚・鶏・魚をかたどったものです。「精進」の文字は二つの意味を持っています。ひとつめは「しょうじ」と読み、穀物や野菜でつくる食事、ふたつめは「しょうじん」と読んで、魚や肉を食べず、身を清浄にして、仏道修行に励むという意です。
中世においては一般的には肉食を行い、精進料理は神社への参詣や葬儀、また厳粛な儀式に供されていました。いずれにしても平安時代までの精進料理は単に魚肉を避けて、穢れ(けがれ)や不浄を遠ざける意味を持つものでした。精進料理が本格的な成立をみたのは、鎌倉時代で、中国の禅宗を学んで帰国した英才や道元など多くの僧侶たちの手によって、禅の思想と料理の技術から生まれ、日本独自の料理として鎌倉時代から南北朝時代にわたって発展しました。禅院では早朝にまず仏様に茶湯を献じて、粥飯を供えます。この仏様への奠茶(てんちゃ)の儀礼が師やお客様への応接の基本で、住持の交代や来客、僧侶同士の会合の際にも同様に茶礼が行われました。この茶礼には実に細やかな規定が定められており、禅院では料理の任に当たるものを典座(てんぞ)と称し、道元による「典座教訓」には、料理人、配膳人、食事にあずかる僧侶それぞれの心得が説かれています。
献立名 「庭訓往来(てんきんおうらい)」より
1)点心類
べっかん、スッポン(禅家で用いる餅菓子)、ちょうかん、さとうようかん、うどん、饅頭(まんとう)、そうめん、きしめん、他
2)菓子類
柑子(こうじ)、橘(たちばな)、熟瓜(じゅくくわ)、せんべい、しとき=禅前に備える米の粉でつくった餅、興米(おこしめ)策米(さくべい)
3)汁類
豆腐、たけのこ、だいこん、わさび
4)菜類
にしめごぼう、こんぶ、黒煮ふき、かぶら、納豆、煎豆(いりまめ)、ほか
甘漬(あまづけ)、差酢若布(さしすわかめ)、酒煎松茸(さかいりまつたけ)、ほか

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