かつやまたけさいく

勝山竹細工

竹工品 | 岡山県 | 知る

勝山竹細工は岡山市内から車でおよそ2時間、岡山県の北部に位置する勝山町を産地とし、その技術は、どこの農家にもある米を運ぶかごである「みぞうけ」「大ぞうけ」「米揚籠」、「飯籠」などの竹籠をつくるのに利用されています。これらはどれも実用性が高く、お米などの穀物はもちろんのこと、野菜入れとして、また土砂を運ぶ際の土木作業用としても重宝されています。その他にも民芸品の「末広」や「どじょう籠」「びく」、また日用品として「くず籠」「パン籠」「盛り籠」、そして茶室によく似合う「花器」など、さまざまなデザインのものが時代のニーズに合わせて作られています。

この勝山の地に竹細工の技術が伝わったいきさつは定かではありませんが、勝山竹細工は19世紀の初頭に始まり、江戸時代末期には産地としての形が整っていたということが文献に残っています。主な製品である「そうけ」「めしぞうけ」に関連するものとして、江戸時代末期に作られたと思われる「張そうき」と呼ばれる竹籠(ざる)が現在まで伝えられています。勝山竹細工の製品は、素朴な中にも存在感があり、また実用品として大切な要素である「使いやすさ」と「丈夫さ」には定評があります。竹という素材の性質により、和洋の食卓で幅広く利用できることも特徴です。

勝山竹細工には厳選された良質の真竹が使われており、しなやかな青竹はそのすがすがしい香りとともに魅力的ですが、年月がたち、使っているうちに茶色く色づいて、つやが出てくるのもまたもう一つの魅力と言えるでしょう。製品の良し悪しは素材によるところが大きいと言われる竹細工ですが、勝山竹細工の場合、勝山の恵まれた自然の中で育った竹のうち、弾力や粘り、つやなどにおいて一番すぐれている3年から5年の真竹を使います。真竹とは、粘りと光沢があり、節と節との間隔が長く、竹の根元は太く、まっすぐ育ち、なおかつ竹の質も良いもの、という条件をみたすものを指します。また、竹を切る時期も重要で、毎年11月から12月にかけて切るのが良いとされています。このときに1年分の竹を切り、切った竹を風通しのよい日陰に保存しておきます。

<作り方>

工程は、大きく分けて、こしらえ工程と編み・総仕上げ工程があります。こしらえ工程では、製品の種類や大きさ、製品に使用する部分に応じて定規の役割を果たす、「寸竹(すんたけ)」で寸法取りし、水を付けたワラでこすって汚れを落とし、用途に応じて伝統的な技法で「削り」「割り」を行います。編み・総仕上げ工程では、製品別に「輪作り」「ござ目編み」等の技法で仕上げます。

1. 切断・竹洗い

毎年11月から12月にかけて、竹林から竹挽き鋸(たけひきのこ)で竹を切り出してきます。切った竹は日陰で保存し、細工に入る前に、竹をたわしで洗って汚れを落とします。

2. 竹割り

竹割り作業は、竹専用の鉈(なた)で、作る品物に合わせて約1メートルから、5メートルくらいに切ったものをまずふたつに割ります。この作業を荒割りと言います。そしてその割った竹を、もっと細いものにしていきます。これを小割りと言います。こうやって骨や仕上げの縁の部分を作り、もっと細くしてひごも作成します。竹割りのときに使う鉈の切れは、商品のつやに影響すると言われています。3. 編み組

竹を編む作業は、まず初めに仕かけと言って、専用の昔からの竹の寸法をもとに枠を決めます。そこにひごを縦にかけ、骨を横に通していきます。そして、そのあと骨にひごを通していく中組みという作業に移ります。全体の形を常に注意しながら、次々とひごを足して編んでいきます。角のあがり部分と、一番最後の仕上げは重要なポイントとなります。ふちには、勝山の地で取れた葛籠(つづら)を使います。

このように材料となる竹を見極めるところから、いくつもの作業を経て勝山竹細工は完成します。

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