きょうゆうぜん
京友禅
染色品 | 京都府 | 知る ◢
日本の着物の代名詞になっているといっても過言ではない「京友禅」。気高く、ゆかしい京の美意識が映しだされるこの染色工芸は、着物としてはもちろんのこと、和服のコートや羽織としても使われています。京都市、宇治市、亀岡市などが主な産地となっています。染色技法は8世紀から伝わり、手描友禅は江戸時代に、もともと扇絵師として活躍していた京都の宮崎友禅斉が、自分の画風をデザインに取り入れ、模様染めの分野に生かしたことで「友禅染め」が生まれたと言われています。色数が多く絵画調の模様を着物に染める友禅染は、町人文化の栄えた江戸時代の中期に盛んに行われるようになり、明治時代には、型紙によって友禅模様を染める「写し友禅染め」が開発されました。京友禅の工程は非常に多く、なおそれぞれの工程において高い技術を要求されるため、下絵から完成まですべて手掛ける人は現在では少なくなっているのが現状です。そこに描かれる絵柄は本来日本画の技法が元となっていることから、「花鳥風月」といった自然をモチーフにしたものが多いのですが現在では着る人の感性が多様化していることから、抽象的な絵柄も見かけられるようになりました。
なお手描き友禅と呼ばれる友禅の代表的手法の大まかな工程は以下のとおりです。
1.図案 文様を描くこと
2.下絵 仮縫いした白下地に文様の輪郭を描く
3.糊置 下絵の線にとって糊を引く
4.彩色 京友禅においてはやわらかい色調で、加賀友禅は加賀五彩といった伝統色により色づけするのが基本とされています。
5.中埋め 彩色した部分に地色が入らないようにやわらかい糊で全体を埋める作業
6.地染 着物全体の色(地色)を全体に平均的にむらなく染める作業
7.蒸し 地色が渇いたのち蒸して生地を膨張させ染色を定着させる
8.水洗 友禅流しともいわれ、糊や余分な染料を洗い流す
9.仕上げ 乾燥させ蒸気をかけて伸ばして元の繊維組織に戻し、顔料で仕上げや染色補正をしたり、箔や刺しゅうなどを施し友禅が誕生します。
加賀友禅との違い
伝統的絵柄・文様・色使いを今も守りながら、日本画の写実的要素を残し、雅で艶やかに表現されているものが多い加賀友禅に対して、京友禅は基本的な友禅の表現方法を踏まえながらも比較的自由な作者の発想と技法を許し、その中でも格式と気品を重んじ、色彩も柔らかく豊かに表現されているものが多いと言えるでしょう。




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