おいたまつむぎ
置賜紬
織物 | 山形県 | 知る ◢
置賜紬は、置賜地方で生産されている織物の総称で、主に着物地、袴、帯、袋物に使われています。産地は大きく3つに分かれ、米沢草木染、長井紬の緯総絣・併用絣、白鷹紬の米琉板締小絣(よねりゅういたじめこがすり)・白鷹板締小絣(しらたかいたじめこがすり)という種類があり、産地によって工程は異なりますが、いずれも糸を先に染めてから織る先染めの平織(ひらおり)です。歴史的には、8世紀初めに始まり、江戸時代初めに、領主の上杉景勝が奨励したことで産地としての体制が整いました。江戸時代中期に第9代藩主上杉鷹山が越後や京から織物職人を呼び寄せ、家中の女子に技術を習わせ、元来養蚕の盛んだった白鷹では農民に機を織らせたことで、置賜の地に紬の技術が根付き、藩の財政回復にも貢献したといわれています。また、鷹山公は寒さ厳しいこの地で、農作物が不作の時には食糧危機を救うこともでき、染色にも使うことができる胡桃、栗、梅、ざくろ、などの植林を積極的に行い、置賜紬の発展を促しました。
産地ごとの特徴
米沢草木染
紅花や木の実、樹皮で草木染めをしたもの
緯糸だけを絣染めした緯総絣と縦・緯糸ともに絣染めした併用絣。
板締にて絣染めし、亀甲・十字・蚊絣など小さな絣模様を複雑に絡めたもの。
その代表的な製作工程をここに紹介します。
<米沢紬/草木染「紅花染」>
1. 紅花摘み
夏の暑い時期にアザミに似た黄色い花が咲きます。昼になるとトゲが立つので早朝に摘みます。
2. 水洗もみ
水に晒しながらもむと花が黄色から橙色に変わります。
3. 発酵
発酵させると紅の色素量が十倍に増えます。さらに、発酵した紅花を突くと色素量が増えます。鮮やかな紅の色になります。
4. 紅花餅づくり
紅花を丸めて餅状にし、乾燥させます。小さな餅にすることで、運搬しやすくなり、また、染色の際に染料の量を調整しやすくします。
5. 色素の溶出、染色
灰汁(アク、炭酸カリウム溶液など)に浸すと紅花の色素が溶け出すので、糸や反物を染めます。その後、酸を加えて中和すれば鮮やかな紅が定着します。
<白鷹紬/板締小絣「板締絣」>
1. 糸とり
繭を煮沸し、少しずつ繊維を取り出して糸にします。手で丹念に繰くることにより、ふっくらと仕上がる自然な風合いを出すことができます。
2. 絣板巻
経糸と緯糸を絣模様が彫られた型板に固くしっかりと巻きつけていきます。
3. 染色
糸を巻いた型板同士を重ね合わせ、固く締め付けます。染料を板と板の間の溝に流し、染色される部分とされない部分ができます。この良し悪しが絣のできを決めます。
4. 製織
高機、投杼(なげひ)で経糸と緯糸を組み合わせ、丹念に織り上げます。鮮明な絣模様ができあがります。



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