おとそ

おとそ

特別な料理 | 一月 | 知る

正月に飲む薬酒。邪気を払って長寿を願う。数種類の薬草を使った屠蘇散を酒に浸して作る。

元旦は朝からお酒

1月1日は、朝から自分にご褒美です。一緒に日本の文化も楽しんじゃいましょう。「一人これを飲めば一家くるしみなく、一家これを飲めば一里病なし」と言われているお屠蘇(とそ)。これはただの日本酒ではありません。

1年間、健康に過ごすことができるように作られた薬膳酒なのです。しかし『薬膳酒』だからと言って、飲みにくいなんてことはありません。あるモノを入れて調整することで、自分流に仕上げることができます。

なぜ健康にいいのでしょうか。

お屠蘇は、「屠蘇散」という10種類近くの薬草を合わせたものとお酒やみりんで作られています。この「屠蘇散」には、馴染みのある「山椒」から、「陳皮」や「肉桂皮」のように聞いたことのないようなものまで入っていて風邪を防ぎ、消化機能を整え、身体を温める作用があるのです。そんな医者いらずの「お屠蘇」を考えてくださったのは、どちらのどなた様なのでしょう。

なんとそれは、「三国志」にも登場する魏の国の名医「華佗(かだ)」であるという説が有用なようです。この「華佗」は、魏の曹操の頭痛を治したということで知られています。それから唐の時代に入ると当時流行していた風邪予防に作ったものがおいしいと一般に

広まっていき、平安の嵯峨天皇の時代に日本へも伝えられ、江戸時代に入ると武家や一般の上流階級にも普及して定着してきました。さすが漢方で有名な中国から伝わってきたというだけあって、体にいいわけですね。

これを踏まえて、お屠蘇が飲みたいと思われた方のために、伝統的な日本のスタイルで、おいしいお屠蘇の美しい飲み方をご紹介します。基本的には、松の内(元旦から15日までのこと)に限ります。

準備するもの

・屠蘇散(とそさん) 近所の薬局や、地域によっては神社で手に入ります。

・本みりん[みりん風調味料とは別のもの]

・日本酒

作り方

1.市販の屠蘇散1包みをコップ1杯程度(180ml)の本みりんと酒につけます。大晦日の晩に準備をしておけば、元旦の朝から飲めますね。

2.薬効成分が溶け出すのを待ち5~7時間程浸します。

3.包みをコップから取り出して出来上がり。ほのかな薬草の香りとかすかな苦みから、爽快感を感じさせられます。

本みりんだけにすると甘くまろやか、日本酒だけにするとドライなので、お好みにより分量や割合は自分流に調節してください。

飲み方

1番、年の若い人から、段々と年長者へ盃を順にすすめます。これは、若者のエネルギーを年長者に渡すという意味合いがあるそうです。

他の人とは差をつけたいという人へ

シックに決める小物…見た目からきちんと決めたいという人のために。

屠蘇器を使ってみましょう。手持ちの杯やガラスのグラスもいいですが、漆器でできたお屠蘇用の台・銚子・盃を用意すると、より味わい深く伝統を感じられるのではないでしょうか。

たまには趣向を変えて…赤酒。

熊本では、本みりんの代わりに赤酒と屠蘇散で作られています。

もっと懲りたい人は…生薬も自分で調合して屠蘇散づくり

山椒1つとっても、日本の畑のものと中国の畑のもように産地が違うだけで、味も変わってくるようです。ここまで来るとだいぶツウです。

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