たかおかしっき

高岡漆器

漆器 | 富山県 | 知る

高岡漆器は富山県高岡市を産地とする漆器で、お盆や文箱などの実用品から室内調度品まで多岐にわたる製品が作られています。「青貝塗」、「勇助塗」、「彫刻塗」という3つの代表的な技法があります。

青貝塗

一般に貝を貼り付けた漆器のことを螺鈿(らでん)と呼びますが、高岡漆器では、青貝塗と言います。薄く加工した鰒(あわび)や夜光貝、蝶貝、孔雀貝等、色艶と輝きをもった貝殻を刀・針等を用いて三角形や菱形の細片をつくり、これを組合せて黒い漆の上に貼り付け、山水・花鳥等を表現する技法です。使う貝の種類によって、また切った貝一枚一枚が、違った色や模様を放っていますが、それぞれの貝をデザインに合わせて選び、絵を描いていきます。下地の黒い漆が透けて貝が青く見えることから「青貝塗」と呼ぶようになったと言われています。青貝塗は貝の輝きによる華やかな趣が特徴的です。

彫刻塗

江戸時代中期の名工、辻丹甫(つじたんぽ)の技術を元祖としており、代表的なものとしては、高岡御車山があります。花鳥風月などを彫刻したところに漆を塗ることによって、立体感と独特の艶を表現できるのが特徴です。

勇助塗

江戸末期、初代石井勇助が当時唐物として珍重されていた中国、明時代の漆器の研究を重ね、生み出した技法で、花鳥、山水、人物などの錆絵・箔絵の要所に青貝、玉石などを施すものです。

漆器木地は大きく分けて、板を組み合わせて作る指物、薄い板を曲げて作る曲物、ろくろを使った挽物があります。それに各技法を使った加飾が施されます。

歴史的には、江戸時代の初めに、加賀藩主二代目前田利長が、現在の富山県高岡市に高岡城を築いたとき、武具や箪笥、膳などの日常生活品を作らせたのが始まりと言われています。その後、中国から堆朱(ついしゅ)、堆黒(ついこく)等の技法が伝えられ、多彩な色漆を使って立体感を出していく彫刻塗、錆絵(さびえ)、螺鈿(らでん)、存星(ぞんせい)等の技術が生み出されました。現在も高岡御車山祭で使われる絢爛豪華な御車山(みくるまやま)にこれら漆器の技が集められていることから、高岡漆器が町人文化の中にしっかりと根づき栄えてきたことがうかがえます。

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